KDEの正確な説明に関しては KDEの公式WEBサイト あるいは WikipediaのKDEのページ を読んでいただくことにして,Vine Linuxのいちユーザの視点から,KDEについて簡単に説明したいと思います.
VineLinuxのデフォルトのデスクトップ環境はGNOMEですが,その他にGNOME以外にもVine Linuxではいくつかのデスクトップ環境,あるいはウィンドウマネージャが提供されています (cf. 付録A GNOME以外の選択肢). KDEはその中の一つの選択肢です.現在,KDE3とKDE4が提供されていますが,これらはいまのところパッケージの競合のため共存できないことになっています.( このサイトではKDE4をおもに扱います.)
ただし,GNOMEとはパッケージ競合はありませんから,GNOMEとの共存は可能です.もう少し詳しくいうと,
- GNOMEデスクトップ環境でKDEのアプリケーション(例えばWEBブラウザのkonqueror)を使う
- KDEデスクトップ環境でGNOMEのアプリケーション(例えば画像処理ソフトのGIMP)を使う
といったことが可能です.

KDE4でGIMPを起動した図
デスクトップアクセサリなど細かいものを除けば,KDEをインストールすることでGNOMEのアプリケーションを使うのを諦めなければならないといった状況にはなりません.そういうわけで,HDDの空き容量などマシンパワーに充分な余裕があるなら,試しにインストールしてみるといいと思います.インストール方法はページ上部にある「Vine LinuxとKDEのインストール」をご覧ください.
KDE4の特徴
KDE4の特徴について,GNOMEと比較して,良い点,悪い点2つずつ挙げたいと思います.
良い点1)Plasma Desktop
GNOMEの「デスクトップ」には $HOME/デスクトップ (あるいは環境によっては $HOME/Desktop)ディレクトリの中身が表示されます.一方,KDE4の「デスクトップ」はPlasma Desktopとよばれ,plasmoidと呼ばれるアプリケーションの置き場になっています.Plasmoidというのは,これまで「アプレット」とされていたものが,タスクバーだけではなく,デスクトップに配置できるようになった,という感じのものです.

いくつかのplasmoidsを配置してみた
ちなみにタスクバーにあるのもplasmoidsです.ちなみに $HOME/デスクトップ にあるファイルの表示は “Folder View” というplasmoidを使うことで実現できます.(初回起動時に配置されているはずです.) Plasmoidの追加は,デスクトップなら右上にあるアイコン,タスクバーなら右端にある同じアイコンをクリックすると可能です.
Plasmoidは kde-look.org から入手可能ですが,これを自動で入手してインストールするフロントエンドが搭載されています.(とはいえ,kde-lookにあるplasmoidが見つからなかったり,インストールに失敗することも多々あります.)ちなみに kdebase-workspace-googlegadgets パッケージをインストールすると,一部のgoogle gadgets が plasmoid として使えます.( うまくいかないのが多いのですが,試してみる価値はあります.)
良い点2)細かい設定が可能
GNOMEはシンプルだとすれば,KDEはかゆいところまで手が届くデスクトップ環境です.「システム設定 (System Settings)」から設定できる項目は多岐に渡ります.いろいろ試して自分に合った設定をしてみてください.
- メニュー一覧に戻るにはESCを押す
- アプリケーションウィンドウをデスクトップの上部にドラッグすると最大化する挙動を止めるには,Desktop -> Screen Edges にある “Maximize windows by dragging them to the top of the screen” チェックボックスをオフにする.
- Desktop -> Workspace で,plasma Desktopの代わりに Plasma Netbook というのが選べます. Netbookを使っている人は試してみると面白いかもしれません.
- アプリケーションを起動する時にピョンピョン跳ねるアイコンの挙動は Desktop -> Launch Feedback から変えられます.
- デスクトップの外観の変更については “7 Ways to Beautify Your KDE 4 Desktop” で詳しく解説されています.
- 壁紙の変更は,System Settingsではなく,デスクトップを右クリックして現れるメニューの “Desktop Activity Settings” から行います.”Get New Wallpapers…” ボタンをクリックすると,kde-look.org に投稿されている壁紙の一覧を参照・ダウンロードできます.kde-look.org にある壁紙は風景写真が多めのようですが,CGっぽいのが好きなら gnome-look.org をおすすめします.(こちらは自分でダウンロードしてくる必要があります.)
悪い点1)目に見えるバグが多い
KDE3からKDE4への変更があまりにも大きかったためか,KDE4はバグが目立ちます.自分の環境では次のようなバグが発生しています.
- Dolphinのメニューバーのメニューが全て “No Text” になっている(中身の項目は問題ない)
- Kontactのfeed readerで右クリックをはじめ一部機能が使えない(akregator単体で起動すると問題ない)
- 一部のplasmoidが正常に動作しない (microbloggingなど)
- plasmoid関係が非常に不安定
個人的には2つ目のがちょっと困るのですが,feedの登録自体はできるのでなんとかなっているという感じです.”No Text” については最新バージョンでは直っているらしいです.
悪い点2)情報が少ない
Vine LinuxのデフォルトがGNOMEなので,Vine LinuxのオンラインドキュメントはGNOME利用を前提として書かれています.また,最近はfedoraとubuntuが流行っており,これらのデフォルトのデスクトップ環境がGNOMEということで,GNOMEに関する情報はたくさんあるものの,KDEに関する情報(特に日本語)はとても少ないように感じています.そういうわけで,KDEに関する情報は英語で検索するのが基本になります.
ここまでで気づかれた方もおられると思うのですが,いくつかの項目に関して英語で表記しました.今使っているデスクトップ環境の表示言語は英語にしています.これはウェブで検索するときに英語表記がわからないと困るためです.ちなみに変更方法は「システム設定」の「国と言語」にある言語設定で,”US English” を最上位にして,再ログインするだけです.アプリケーションの表示が英語になるだけなので,日本語の入力は通常通り行えます.
ともあれ,しばらくKDEを使ってみて自分に合っているかどうかを試してみるのをおすすめします.